【クロノグラフの名門】バルジューの魅力を徹底解剖！

バルジューは、クロノグラフの歴史において重要なムーヴメントメーカーであり、1901年にスイスのジュウ渓谷で設立されました。現在はETAに吸収されていますが、その技術は多くの時計ブランドに引き継がれています。バルジューの名は、創業地の「Vallée de Joux」に由来しています。

最初の代表作は1914年のCal.22で、コラムホイール式の17石、2カウンタークロノグラフです。このモデルは、安定した精度を誇り、現在のクロノグラフの先駆けとなりました。続いて16年には、より小型化したCal.23が登場し、多くのブランドに採用されました。

1929年に社名がバルジューに変更され、44年にはエボーシュSAに参加。ムーヴメントの小型化に注力し、46年にはCal.72を発表しました。このモデルは、ブレゲヒゲを搭載した3カウンタークロノグラフで、ロレックスのデイトナでも有名です。バルジューは、パテック・フィリップやロンジンなど、著名なブランドにも採用されています。

1973年リリースのCal.7750は、クォーツショック後に登場した自動巻きクロノグラフです。効率的な片方向巻き上げを採用し、メンテナンス性の高い構造にしました。このモデルは、多くのブランドに愛用され、80年代から2000年代にかけてロングセラーとなりました。

アンティークのバルジュー搭載機は高い評価を受け、市場で一定の価格を維持しています。同じキャリバーでも、ブランド間の仕上げによって見た目に大きな差が生じるため、購入時には細部をチェックすることが重要です。特にCal.7750には、高級仕上げと一般的な仕上げがあり、その差は意外に大きいです。購入の際は、裏ブタを開けて確認することをお勧めします。