
メルセデス・ベンツは、ファッションと密接に関わる自動車ブランドの中でも特に際立っている。138年の歴史を持つ同社は、300SLやGクラス、そしてSクラスセダン(W140)などのICONモデルを生み出し続けてきた。そのデザインは自動車産業に大きな影響を与え、さまざまな時代のトレンドをリードしている。
その一例が、2023年10月19日に上海で開催されたモンクレールジーニアス「天才の街」ガラでの発表だ。メルセデス・ベンツは再びモンクレールと手を組み、共同制作による新作シリーズを発表。両社はファッションデザイナーのNIGO氏と協力し、「プロジェクトGクラス パストIIフューチャーアートカー」を創作した。これにより、ブランドの共鳴や価値観の一致が強調された。
ベティナ・フェッツァー氏は、「ブランドロゴだけではなく、深い共有体験が重要」と語り、モンクレールとの協力が両ブランドの強みを引き出すと述べた。彼女は、Gクラスオフロード車の魅力がモンクレールに共通する点で、両者が前例のないイノベーションを生み出す可能性を強調した。
「プロジェクトGクラス パストIIフューチャー」は、4.5メートルの全長を持ち、スタイリッシュなツートンカラーのペイントが施されている。クラシックなデザインを基にしたこのモデルは、レトロな要素と現代的なスタイルを融合させている。スペシャルなオーディオシステムも搭載され、インテリアにはカラフルなトリムが施されている。
プロジェクトは2025年4月にファッションアイテムのカプセルシリーズと同時に発表され、限定の20台が販売される予定だ。メルセデス・ベンツとモンクレールの強力なコラボレーションにより、両ブランドはさらに新たな領域へと進化している。